国際文化会館





会館へのアプローチ部分
写真は秋に撮影したものです。
石垣はかつてここにあった岩崎邸の遺構です。





薄い軽やかなコンクリートの壁は真新しい雰囲気です。
過去に2回、大規模な改修・増築工事が行われましたが
オリジナルを尊重して、デザインはそのまま受け継がれています。
昔の写真と比べても、どこを増築したのかわからないくらいです。
それにしてもこのコンクリートの薄さと言ったら・・・
本当に鳥肌ものです。ドキドキします・・・はぁ〜実にいい・・・





本館北側の表情
静かで知的な印象を与えるデザインです。
石貼りの1階部分と軽やかな2階以上のコントラストにより
建物本体が宙に浮いているかのような感じになっています。





本館横にあるこの建物は「講堂」です。
ここで講演会やセミナーなどが行われます。
カマボコ型の屋根が特徴的です。



   

現在の玄関は1976年の改修の際に造られたものです。
開館当時はもっと東側に玄関がありました。
ガラスの向こうの反対側が透けて見えるあたりがね・・・
もうヤバいですよね・・・ワシを萌え死なせる気か・・・





南側の庭園からの眺め
ベランダの細い仕切りなどが端正な雰囲気を漂わせています。
ちなみにこの敷地は北側と南側でグラウンド・レベルが違っていて
この芝生は「地下1階」に相当します。



   

このガラス張りの部分は、2006年に増築されたものです。
既存の建物をそのままに、なんとその地下に増築するという
極めてハイレベルな工事が行われました。
いかにこの建物が大切にされているかがわかります。





赤レンガ調の背の高い建物は「新館」
1976年に前川國男の設計で増築されました。
本館の「水平線」とかぶらない位置に立っています。
後ろに見えるのは六本木ヒルズです。





庭園の高台から本館の全体が見渡せます。
スーッと広がる水平のライン・・・繊細な造形のベランダ・・・
息をのむ美しき「無言の箱」です。
50年以上も前のモダン・デザインです。
当時まだ終戦から10年ですからね・・・
終戦から10年で日本の建築はここまで到達していたっていうのは・・・
・・・にわかには信じがたいですよね・・・まさに奇跡の名作
細部に宿ってますね、神が。





窓のサッシには木材が使われています。
そして各部屋の窓は障子になっています。
細い柱やベランダの手すりの造形なども
日本建築の遺伝子を受け継いでいます。
そしてコンクリートの薄いことと言ったら・・・
美しすぎて鼻血が出そうです。



   

   

   

国際文化会館のもうひとつの主役
国の名勝にも指定されている旧岩崎家庭園です。
高低差を生かした作庭で、変化に富んだ景観が展開します。







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2008.4.28

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