カトリック神田教会

国登録有形文化財

所在地 東京都千代田区西神田
竣工 1929年(昭和4年)
設計 マックス・ヒンデル
宮内初太郎






東京は、不思議な街です。
真新しい大きなビルがあるかと思えば
路地を一本入れば、思いもよらないような
古くて素敵な建物があったり・・・

フランス語検定を受けた日の帰り道
僕もこんな思わぬ出会いがありました。





カトリック神田教会



通行量の多い大通りから
横道を一本入ると、そこは別世界。
まるでヨーロッパの古都に迷い込んだよう。
ありふれたビルの間に
ぽっかりと切り取られたように
こんな素敵な建物が建っています。

中世ヨーロッパの教会にならった
あたたかみのあるロマネスク風の教会堂建築です。
今から80年近くも前
1929年に建てられた教会だそうです。
かわいらしいアーチの窓
やわらかな石材の質感は
まさにヨーロッパの古い教会そのもの。
無造作に空を走る電線が
ここが日本であることを思い出させます(笑)。

上の写真は教会の後ろ側
「アプス」と呼ばれる祭室の部分です。
ここに祭壇などがあって
ミサの時などは信徒さんは皆
こちらの方を向いて座るわけです。





これは壁面のアップ
砂を固めたブロックで装飾されていて
あたたかみのあるやわらかな表情をしています。
よく見てみると
なんだかとても不思議な模様になっています。
大小さまざまな石材が
パズルのようにぴったりとはめ込まれているみたい・・・
見ていて飽きない模様です・・・





側面には縦長の窓が並んでいて
写真ではわかりにくいのですが
ステンドグラスがはめられています。
ロマネスクの特徴のひとつ
半円形のアーチが、石材とも相まって
やさしい雰囲気を醸しています。





こちらが正面(ファサード)です。
後ろ側と似たような感じですが
左側に玄関があります。
教会の隣の庭では
子供たちが遊んでいました。

このような教会堂建築は
都心でも古いものが結構残っていて
どれもなかなか素敵です。



どんどん成長していく大都会・東京
でも、ちょっと探検してみると
こんな思わぬ出会いがあったりします。
新しい建物、古い建物
無数の建物が共存するこの大都会には
まだまだ隠れた名建築がたくさん眠っています。

「大いなる無秩序の街」東京で出会った名作
カトリック神田教会でした。



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2008.4.20

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